暑いですね。
あなたは、言われたことはないですか。もしくは、あなたも言ったことはないですか。きっとありますよね。このよくあるありきたりの言葉。
営業の方や取引先の方が来た時、無意識に言っているかもしれません。暑いですね〜。そうですね、暑いですね。もしくは、最近雨が続きますね〜とか、そういう場面に遭遇しているはずです。私もそう言っていると思います。
これ自体は、全く意味はないけれど、実は、これ人間関係をつくる上で重要なことなのです。会話のきっかけとして機能しているはずです。
人との挨拶のおはようございます。こんにちは。も会話のきっかけをつくるためのものなのです。まだ人間関係もない中で何もなしで会話が始まってもなんだか気持ち悪いですよね。他には、電話では、もしもし。といいますよね。メールでも言葉がなくても文字でお世話になります。と始まっていませんか。これらも同様なものだと考えて良いと思います。
でも、これ自体には、情報量ゼロで意味がありません。では、この言葉の存在意義は、なんなのでしょうか。それは、自分はここにいる。そしてあなたに関心を持っている。ということであり、人との関係を作る上で重要なサインなのです。
相手への関心をストレートに伝える
こういった営業マンの最初の一言に、私は、みんな同じことばかり言ってバカバカしくて、また、その言葉かと身構えることもなんどもありました。しかし、相手の気持ちは、まず近づきたいという意思表示でもあるのだと思います。商品は別として、どうしても相手と人間関係を築きたくない理由がなければ無下にすることはないでしょう。
このように、たいした意味はないけど、人との会話のきっかけを作る言葉が持つ機能のことを言語学的にファティックといいます。
ファティックな言葉は、相手への関心をストレートに伝える手段でその背景には、それなりの理屈があるのです。逆に営業マンは、このレパートリーを増やしたら面白いかもしれないですね。もし、私なら、おっ、この人面白いなと思うかもしれないです。
こういった相手の気持ちを理解することで生活しやすくなりますし、仕事でも役立ちますね。