PDCAに限界を感じたらバランス・スコアカードを試してみると良い

一般にPDCAといったマネジメント手法は、多くの企業等で活用されていると思います。しかし、企業間競争が高度化、複雑化する中でこれまでの部分的経営改善を図るマネジメント手法の限界があります。

そういったPDCAといったマネジメントサイクル全般をカバーする管理手法としてバランス・スコアカード経営という管理手法があります。

バランス・スコアカード経営

バランス・スコアカード経営とは、マネジメントサイクル全般をカバーする管理手法のことです。

ちなみにマネジメントサイクルとは、経営を管理する一連の流れをいい、PDCAサイクルとも呼ばれ、企業経営に欠かすことのできないマネジメント手法です。企業が活動するにあたって計画(Plan)→実行(Do)→結果を定期的に評価(Check)→活動を修正・見直し(Action)をします。

バランス・スコアカードは、ハーバードビジネススクール教授のキャプランとノーラン・ノートン社CEOのノートンによって提唱された企業戦略遂行状況を測る指標の一覧表で、企業などの組織に属する全構成員がビジョン、戦略の実現に向かって着実に行動する環境を整えるためにビジョン・戦略の行動への落とし込み、長期戦略に整合した業績評価、継続改善を可能とする学習組織の実現などをバランス良くかつ強力にサポートする手法になっています。

バランス・スコアカードは、財務、顧客、業務プロセス、人材と変革という4つの基本視点から多様な業績評価指標を選定し、それをバランスよく向上させて企業成長を図るためのツールです。戦略そのものを策定するわけではありません。戦略を実現するための具体的な計画を設定、統制し、組織全体をより戦略的なものに変えるための枠組みを提供します。

バランス・スコアカードの主な導入メリット

メリットがわからなければ導入も難しいと思います。バランス・スコアカード導入のメリットは、次のとおりです。

  • 多角的な業績評価が可能
  • 戦略テーマと経営指標の整合性がとれる
  • 戦略伝達のコミュニケーションツールとして活用できる
  • 戦略的フィードバックができる

バランス・スコアカード導入プロセス

バランス・スコアカード経営は、財務、顧客、業務プロセス、人材と変革というこの4つの視点をバランス良く向上させることです。これらの視点から戦略マップ、戦略目標、重要成功要因、業績評価指標、数値目標、アクション・プランを作っていきます。

  • 財務の視点 ※利益や財務の安定といった財務上の目標を明確にします。
  • 顧客の視点 ※財務の視点からの戦略目標を実現するために顧客の立場から企業が何をするべきかを明確にします。
  • 業務プロセスの視点 ※財務、顧客の視点の戦略目標を満足させるために適正な業務プロセスを明確にします。
  • 人材と変革の視点 ※財務、顧客、業務プロセスの視点を満足させるために必要な従業員の育成、情報システムといったインフラ整備を明確にします。
戦略マップ戦略目標重要成功要因業績評価指標数値目標アクションプラン
財務の視点
顧客の視点
業務プロセスの視点
人材と変革の視点
  • 戦略マップ ※ビジョンと戦略を実現していくための戦略目標間における目的と手段の因果関係を示したもの
  • 戦略目標 ※ビジョンと戦略を実現するための財務、顧客、業務プロセス、人材と変革の視点における基本目標
  • 重要成功要因 ※戦略目標を達せうするための重要な業績向上要因
  • 業績評価指標 ※重要成功要因ごとに、行動の成果を継続的に測定・評価するための指標
  • 数値目標 ※業績評価指標で測定する、行動の具体的数値目標
  • アクションプラン ※ターゲット実現のための実行計画

まとめ

バランス・スコアカード経営は、財務の視点、顧客の視点、業務プロセスの視点、人材の視点という4つの視点から経営のマネジメントサイクル全般をカバーする管理手法です。

企業などの組織に属する全構成員がビジョン、戦略の実現に向かって着実に行動する環境を整えるために

  • ビジョン・戦略の行動への落とし込み
  • 長期戦略に整合した業績評価
  • 継続改善を可能とする学習組織の実現

などをバランス良くかつ強力にサポートする手法です。

PDCAがうまくいかなかったり、限界を感じたら、一旦こういったバランス・スコアカードでカバーするために試してみることをおすすめします。

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